窓(サッシ)について考える
どうも、デーです。
今回は窓について考えてみたいと思います。
窓は住宅の中でも熱の出入りが大きな場所となります。特に冬場の寒さが厳しくなる地域ではその性能は重要になってくるでしょう。
ちなみに、我が家の窓は基本的にLIXILのエルスターXがつく予定となっています(FIX窓についてはドイツ・UNILUX社製の樹脂窓の予定)。
窓(サッシ)の種類
日本で普及しているサッシには大きく分けて4つあります。
- アルミサッシ
- アルミ樹脂複合サッシ
- 樹脂サッシ(オール樹脂サッシ)
- 木製サッシ
そのほかにもアルミクラッドサッシなどがありますが、日本ではまだほとんど普及していないため、今回は省いています。
それぞれの特徴を簡単に書いていきたいと思います。
アルミサッシ
以前は主流だったサッシで、サッシ全体がアルミで作られています。
アルミは熱を通しやすい特徴があるため、冬になると特にサッシ部分が冷えてしまい、部屋を暖かくすると大量の結露が発生します。
正直、今現在新築する家でアルミサッシというのは厳しい、、、かなり寒くなると思います、、、汗。
アルミ樹脂複合サッシ
現在の主流のサッシで外側がアルミ、内側が樹脂になっています。
内側が樹脂になっているため、アルミサッシと比べて室内側の冷たさが緩和されます。
しかし、室内の温度と湿度に注意しないと結露してしまいます。
大手ハウスメーカーなどがよく採用しているサッシですね。アルミ樹脂複合と一言で言っても商品は多く、性能も様々なため、採用する際はどの製品なのかちゃんと確認したほうが良いと思います。
樹脂サッシ(オール樹脂)
全体が樹脂で作られたサッシになっています。
全て樹脂になっているため、アルミ樹脂複合サッシと比べてもさらに冷たさが緩和されます。
結露はかなりしづらくなりますが、温度や湿度の条件が揃えば結露する可能性もあります。
耐久性については、アルミと比べると劣ります。
大手ハウスメーカーで話を聞いた際には、「耐候性が悪いため、良くないですよ。」と言われ、実際に樹脂サッシディスりを経験しました。
当時はよくわかっていなかったため、本当にそうなんだと感じましたが、現在の樹脂サッシはアクリル積層があるため、紫外線による劣化や変色にも強いそうです。
木製サッシ
全体が木材で作られたサッシとなっています。
4つの中で一番断熱性能が優れていると言われているため、結露も一番しづらくなっていますが、やはり絶対ではなく、条件によっては結露することもあります。
メンテナンスとして定期的に塗装を行う必要があります。
本物の木を使用することで質感もよくかっこいいですよね。でも定期的にメンテナンスを行うのは、個人的に少し大変かもしれません。DIYでウッドデッキなどのメンテナンスを行うのであれば、一緒にメンテナンスも出来て良いかもしれませんね。
個人的に採用したいサッシ
私が個人的におすすめのサッシは樹脂サッシです。
性能で考えると木製サッシには劣るかもしれませんが、木製サッシはメンテナンスが必要になり、価格もかなり高くなります。性能を見ても結露しづらく、価格も手が届く範囲(私が)ということで樹脂サッシをおすすめします。
窓ガラスの種類
次にガラスの種類を簡単に書いていきます。
- 単板ガラス
- ペアガラス
- Low-Eペアガラス
- トリプルガラス
基本的にはガラスの枚数が多くなればなるほど断熱性能は向上します。また、Low-E金属膜があることで日射を抑えてくれたり、暖気が逃げにくくなるようです。
そのほかにも複層ガラス間に入るガスにも種類があります。一般的に普及している中で、乾燥空気→アルゴンガス→クリプトンガス→真空空気の順に断熱性能が向上します。
個人的に採用したいガラスは、アルゴンガス入りのトリプルガラスです。こちらもクリプトンガス入り、真空ガラスが高額なため、手が届きやすい(私が)の高性能なガラスであるアルゴンガスのトリプルガラスをおすすめします。
窓の開き方
窓の開き方にも種類があります。
引き違い窓
一般的によく使用されている窓で左右の窓が互い違いに開く。気密性があまりよくない
縦滑り窓
縦長の窓に使用される開き方で横方向に窓が開く。
横滑り窓
横長の窓に使用される開き方で縦方向に窓が開く。
ヘーベシーベ
レバーハンドルを回すことで窓が持ち上がり開閉できる、引き違いとことなり片側が開く。引き違いよりも気密性は良い。
ドレーキップ
ハンドルの操作によって内側に開く、内側に倒れる2種類の開き方ができる。
個人的に気になる窓
個人的に気になっているのはヘーベシーベとドレーキップです。掃き出し窓についてはヘーベシーベ、腰窓についてはドレーキップを採用したいところですが、今回新築する家では採用する予定はありません。リクシルの樹脂窓にはヘーベシーベもドレーキップもありませんでした、、、涙。
※LIXILが新しく発表したサッシ【EW】ではドレーキップ窓がラインアップされているようです。
まぁそもそも我が家の間取り上に掃き出し窓がないんですけどね、、、汗。
サッシの取り付け方式
サッシの取り付け方式にも種類がありますので簡単に紹介します。
外付け
柱の外側にサッシを取り付ける方法で、柱を見せるような真壁方式の部屋で取り付けられるようです。
私の実家も真壁になっているため、サッシは外付けになっています。
半外付け
サッシの半分が室内側、もう半分が外側に出て取り付ける方式です。大壁方式の際はほぼこの取り付け方になると思います。
内付け
柱の内側にサッシが全て収まる取り付け方です。内付けは雨仕舞いが悪いと言われており、現在は半外付けが主流になっています。
しかし、更新の際には外壁を壊すことなくサッシを交換できる利点があります。
取り付け方法について思うこと
個人的に取り付け方法は内付けが良いと思っています。雨じまいに関してはきちんと施工すれば問題はないはずです。実際に長く家に住みたいと考えた場合、躯体は問題なくてもサッシは更新が必要になってくる時が来ますので内付けが有利になります。
しかし、現在の主流は半外付け。日本の二大巨頭であるYKKとLIXILが半外付けとなっているため、日本の窓は現在ほとんどが半外付けになっています。
以前、YOUTUBEでラクジュ・本橋さんのYKK AP体感ショールームの動画で、内付けサッシに関する話題がNGのようになっていました。内付けの雨仕舞いの悪さは昔の話、実際海外では内付けが主流となっています。家が長くもつように考えた場合、窓は内付けにして更新しやすくするべきと思いますが、そこは何かのっぴきならない事情があるのでしょう、、、残念。
まぁでも海外製や国内品にも内付けサッシは存在します。あと、今後内付けサッシに対する施主や建築業者の要望が強まっていけば日本の二大巨頭も動く時が来るのではないでしょうか(取り付けは半外付けに慣れているし楽だから建築業者が声を上げることはないかもしれません)。
パッシブハウスの窓
正直、パッシブハウスの窓については素人の私には深くわかりません。わかることは温熱シュミレーションの上で窓は重要になっており、日射取得率や断熱性能がよい高性能な窓でなければいけないということです。
実際、パッシブハウスの認定を取得している物件の窓の多くに海外製の窓が使用されています。今後、日本の窓も高性能化して、窓や換気などの設備も含め、すべて国産のパッシブハウスができたらいいですね。
まとめ
窓に関して、私個人としては最低でも樹脂Low-Eペア、できれば樹脂トリプルを採用した方が良いと考えています。10年後や20年後を見据えていけば、より高性能な窓を入れておくことが良いでしょう。
正直、日本窓は海外製と比べると性能や更新性に劣ります。企業はニーズがあるものは作ります。施主たちが声を上げていくことで製品の性能や更新性も格段に良くなる可能性もあるため、私は今後も窓の高性能化はうったえていきたいと思います。
今回はこのへんで、、、
それでは。
コメント
はじめまして。
海外でも半外付け的なサッシは使われていますし、地域によっては需要増えていまふすので、そこは誤認識かと思います。
具体的にはハリケーン被害の多いアメリカとかでは、横殴りの雨対策で半外付け的なサッシが近年増えてきているようですね。
http://blog.livedoor.jp/shellkit/archives/54936083.html
私的には、30年後位にアメリカ的なやり方で半外付けを内付けに交換しようかなと思っていますので、内付けサッシ自体は増えて欲しいですね!
https://www.youtube.com/watch?v=qWWAwSiDBrE
masuraoticさん、はじめまして。
ご指摘ありがとうございます。
半外付けサッシが日本で普及してきた背景を考えると、シェアの高さにも納得できますね。
更新のしやすという視点でみると、内付けが良しとなりますが、サッシに限らず様々な視点から家づくりを考えられるように今後も勉強したいと思います。
それにしてもmasuraoticさんはじめ、施主ブロガーの方々の知識はすごいですね!